最新映像2012年2月18日配信「マリキ首相は答えろ!」-権利を要求して立ち上がる選挙事務職員
2011年12月、有権者登録センターで働く選挙事務職員たちが、バグダッドで、政府の正式な雇用を要求する集会を開催しました。 イラク国民議会は3月に政府職員としての地位を認める法律を制定しています。 ところがマリキ政権は、選挙の時に武装勢力の攻撃にさらされるなど危険な仕事を担わされてきた職員に何の権利も与えていません。 映像は労働者の怒りを伝えます。 米軍がイラクから完全に撤退していったこの時期、この集会は参加者の熱気にあふれています。 イラク政府で権力を握っているマリキ首相をはじめとした大臣たち、国会議員、州議会などはみな形だけとはいえ選挙で当選したから今の地位を得たことになっています。 その選挙は、今、この集会に参加している選挙事務職員たちが自らの命を危険にさらされながら働くことによって行われたものです。 イラクで行われてきた国会や州議会の選挙は投票率はとても低く、2010年3月の選挙の時には実質投票率は30%足らずでした。その上、何百万票もの票が不正に操作されました。 そんな中で武装勢力が投票所を攻撃し、市民や選挙の事務を行う有権者登録センターの職員の命が奪われました。 「私たちは2004年からこの有権者登録センターで働いていますが、殺人や誘拐の恐怖に何度も会いました」と、まさに命がけの仕事をやってきた体験を語ります。 この集会に参加している労働者たちは、当然公務員であり、議会でさえ政府職員の地位を認める法律を制定しました。 ところが、マリキ政権はこの法律を実施しないのです。これではまるでだまし討ちです。 まじめに働いていた職員が、マリキ首相の勝手な判断でいきなり失業者になってしまいます。 そんな労働者が2787人もいるのです。 「我々はここで連続20回目のデモをやっています。」「我々は法律と憲法で表明された法的な権利があります。」という集会参加者の発言は、闘いを進めてきた自信と確信に裏付けられているのです。 集会はデモ、シュプレヒコール、歌でどんどん盛り上がります。その要求はストレートで、そして本質をずばり突いています。 「マリキ首相は答えろ」と。 参考情報
2012年2月11日配信まともな学校を取り戻そう―アル・アブテハル小学校の現場から
2011年10月、サナテレビはアブ・グレイブ地区のアル・アブテハル小学校を訪問した。 この小学校では、行政当局が民間企業に校舎の改築を丸投げしたために、授業計画を無視した工事が行われ、子どもたちの教育が危機に陥っている。 2003年に戦争が始まる前のイラクでは、小学校から大学まで教育費は無料だった。 アラブ世界の中でも教育水準は高く、1980年代で識字率はほぼ100パーセントだった。 ところが、戦争と米軍占領下で教育の現場は荒れ果て、戦争終結から8年を経た今も、復興とは程遠い状況が続いている。 インタビューの最初にこの小学校の校長が登場して、現状を怒りを込めて説明する。 校舎の改修工事と新しい校舎を建設するという2つの工事がすすめられていて、校庭は工事用の機材や材料が運び込まれてほとんどふさがっている。 ところがこれだけ大きな工事が、夏休みではなく、生徒が全員学校に通う学期中に行われているのだ。 映像に映し出される教室は、ほとんど信じがたい光景である。 生徒は座席にギュウギュウ詰めであるだけでなく、床にも座らされている。 1教室に75人もいる。黒板も日本では即時ゴミ捨て場行きとなるような壊れ欠けた物である。 今回の番組の冒頭に入れた、占領前のイラクの学校の写真と見比べていただきたい。 なぜこんな事態が起こってしまったのだろうか? 別の教員が説明してくれる。 行政当局が民間業者に工事を発注して丸投げし、さらにその請負仕事を別の業者に売り飛ばしている。 別々の業者が自分の都合に合わせて工事をするので、生徒が授業を受けている真っ最中にこんな工事をすることになるのだろう。 そして行政当局は教育現場がめちゃくちゃになるのに、何のチェックもしていない。 参考情報
2012年2月4日配信電気を供給しろ―バグダッド市民の声
2011年10月、サナテレビはバグダッドの住民に電気の供給問題でインタビューを行いました。 イラクは世界3位の石油埋蔵量を持っていますが、政府はまともに電気を供給しません。 自家発電の業者から電気を買うのに、その発電機を動かすガソリンもまともに供給されていません。 番組はこのような市民生活の苦しみと人々の怒りを伝えます。 世界でも有数の石油埋蔵量を持つイラクでは、いまだに市民の使う電気がまともに供給されていません。 首都バグダッドでさえ1日12時間しか電気が来ないとか、数時間も来ない地域もまれではありません。 イラクの各地で「電気を供給しろ」と要求したデモが起こっています。 政府の供給する電力だけでは頼りにならないので、各地域で民間の自家発電業者が別に料金を取って電気を供給しています。 業者の自家発電機の様子が番組の中で映し出されます。 しかし、どうやらこの自家発電機もほとんど動いていないようです。 番組は自家発電業者にインタビューして実情を明らかにします。 業者によると、政府は「全ての市民と自家発電業者に無料のガソリンを配給する」と約束したのに、全く守っていません。 ある業者は住民400人に電気を供給していたのにガソリンがストップしたので配電ができません。 こんな状態が6ヶ月も続いているので、この地域の同業者はすでにほとんど発電ができなくなり、廃業する人が相次いでいます。 参考情報
2012年1月28日配信住民の怒りと悲しみ~アル・ショーラ地区への自動車爆弾攻撃
2011年10月、バグダッドのアル・シューラ地区に対して自動車爆弾攻撃が行われ、多数の市民が負傷し、命を奪われました。 住民によるとこの攻撃を仕掛けたのは宗派主義勢力が支配する国家警備隊です。 そしてマリキ政権も軍隊も全く住民を守りません。 サナテレビは爆弾攻撃の現場を取材して、住民の怒りと悲しみを伝えます。 サナテレビの取材陣は、爆弾による対市民テロ攻撃の直後の現場に入ります。 住民の説明によると、自動車の中に積んであったのは単なる爆弾ではなく、ミサイルであるということです。 何の罪もない多くの市民を無差別に殺傷するこの犯罪行為に怒りがこみ上げてきます。 このテロの現場の周辺では住民のデモが始まっています。 みんな口々にこの卑劣な対市民に怒りの声を上げます。 そして、このテロをやったのは国家警備隊だというのです。 爆弾攻撃の後に国家警備隊は住民を銃撃してきました。 他の国家機関も住民を全く守りません。 市民たちは、「軍隊も警察も市民を守らない」と抗議します。 映像は、様々な被害の様子を映し出します。 お茶売りの店は爆発で完全に破壊されています。 この店の人は助からなかったようです。 自動車爆弾を目撃して、家のドアごと吹っ飛ばされて九死に一生を得た男性が怒りの声を上げます。 自動車が爆発した場所の近くにたまたま座っていたために爆弾の破片が体内に入って大けがをした人もいます。 参考情報
2012年1月21日配信占領軍を全部撤退させよう―バグダッド市民インタビュー
2011年10月21日、オバマ米国大統領は占領軍をイラクから撤退させると発表しました。サナテレビはこの時期に、米軍のイラク撤退についてイラク市民に街頭のインタビューを行いました。 圧倒的に多くの市民がたとえ訓練要員であっても全ての占領軍を撤退させることを要求しています。この力こそが12月18日での全米軍の撤退を実現したと言えるでしょう。 このインタビューが行われた時点で、米軍の撤退について、いわゆる訓練要員を残すかどうかが一つの焦点になっていました。 ある人は「私たちが体験したのは、米軍はイラクを完全に破壊したと言うこと」であり、「別のやり方のイラク占領」だと主張します。 この問題についてのイラク市民の声は、圧倒的に「訓練要員も含めて全て撤退するべきだ」というものです。 サナテレビは、なるべく広汎な意見を紹介するためでしょう、「少数の兵力をイラク兵士の訓練用に残すべきだ」というある労働者のインタビューも紹介しています。 しかし、「米軍が居座る限りは破壊は続く」という怒りの声や、「イラクには戦車も空軍もレーダーでさえもないのに、米軍は何を使って訓練をするというのでしょうか?」という米軍駐留継続の口実を見抜く声がたくさん出されます。 このインタビューを聞いていくと、イラク市民の意識にある変化が起こっている ように思えます。 以前のインタビューだと、占領軍による対市民攻撃の被害や、占領下の生活の困窮ということが当然ながら話題の中心でした。 しかし、今回のインタビューでは「自分が憎んでいる敵がいて、その敵が『私はあなたの友だちです』と言って来るのを見るのは、苦痛だ」「米兵を訓練要員として配備するなどということは全てのイラク人が拒否する」というように、米軍の駐留をきっぱりと拒否するという自信を持った発言が返ってきます。 2011年はチュニジア、エジプト、中東全域、そしてイラクで、「アラブの春」(中東民主主義革命)が席巻した1年でした。 この闘いの中でオバマ政権は最終的に米軍のイラク駐留延長を断念せざるを得なかったのであり、インタビューに答える市民の姿は、ついに米軍を追い出したイラク民衆の自信と確信に裏打ちされているのです。 参考情報
2012年1月14日配信学校を子どもたちのものに!教育費の負担増加にNO!
2011年10月、サナテレビは街頭でイラクの教育費の問題についてのインタビューを行いました。 イラクでは占領前には小学校から大学まで教育費は無料でした。 ところがマリキ政権の下で、文房具や教科書を自分で買わなければなりません。 学校では教師がお金を取って個人授業を行うなど、腐敗が進んでいます。 このような深刻な問題点を番組は明らかにしていきます。 映像にはバグダッドの町の中で文房具などの学用品を買う市民の姿が映されます。 イラクでも欧米と同様に秋が新しい学年の新学期です。 ところがこの場面にも実は現在のイラクが抱える深刻な問題があらわれているのです。 文房具などの学用品は本来無料であるはずなのに、保護者が買わなければならないのです。 インタビューに答えるある男性は、子どもが大学と高校に通っています。 文房具や制服や靴やカバンを買わなければならず、それがみな値上がりしています。 大学には授業料を支払わなければなりません。教科書も全部は支給されません。 この人はナジャフの教科書印刷工場に行ったことがあり、そこには印刷機械も紙も材料も労働者もちゃんとそろっているのに、必要な教科書の半分も作っていない状況を実際に見たそうです。 参考情報
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